家や会社、趣味の場所など身の周りの環境について考えるとき、食べ物のことは頭に浮かばないと思います。ですが実は今の世の中私たちはいつでも食べ物に直面する可能性があり、ヘルシーな食べ物を選ぶのを難しくし、体にあまり良くない食べ物を選ぶのを容易にするような環境に暮らしています。

食環境
食環境はあなたの食べ物の選択の影響を受けています。職場、学校、自宅、テレビなど、いたるところに誘惑を伴った食べ物が存在する一方で、体に良い物を食べなければいけないというプレッシャーは弱くなっています。脂っぽい物、甘い物、塩辛い物への欲求をすばやく簡単に安く満たせるという状況に私たちは翻弄されています。

ここで質問ですが、近所で用事を済ませようと車を運転しているときに、ハンバーガーやピザが突然食べたくなったとします。その欲求を満たすために立ち寄れる場所はいくつ思い浮かびますか?おそらく多くの人は数軒すぐに思い浮ぶことでしょう。では今度は、にんじんやヨーグルト、果物が欲しくなったとします。その欲求を満たすために立ち寄れる場所はいくつ思い浮かびますか?おそらくそんなに多くはないと思います。

あらゆる場所が食べ物の誘惑であふれている
特に食べたいわけでもなく必要でもない食べ物の誘惑に私たちは常にさらされています。リンゴを買うためにスーパーに立ち寄れば、無料のソーセージのサンプルを配っていたりします。シャンプーを買いに近所の安売り店に行けば、おいしそうなピザの香りが漂い、レジの近くにはお菓子や甘い飲み物が並んでいたりします。映画館によってはチケット売り場と軽食スタンドが併用されており、チケットを買うときに「ポップコーンや飲み物は一緒にいかがですか?」と聞かれたりします。

食環境を制御するには
食環境には2つあり、1つは個人的な空間(主に自宅)におけるもの、もう1つは広く社会におけるものです。個人的な空間におけるものは制御がしやすく、自宅の食環境はあなた次第で変えられます。より広い食環境に対してまずできる制御は日々の食べ物の誘惑に負けないように行動することです。

自宅で食べ物の誘惑を避ける方法
  • 手間をかけずに健康的な食事を作れるようにヘルシーな食材を冷凍庫や冷蔵庫に常備しておく
  • いつでも参照できるように簡単で健康的なレシピをいくつかまとめておく
  • 誘惑する食べ物を視界に入れないようにする
    そもそも買わないのが一番ですが、買ってしまった場合は不透明な容器に入れて棚の高い位置に仕舞いましょう。
  • ヘルシーな食べ物は目に見えてすぐ手に取れる位置に置く
    キッチンカウンターに果物を置いておいたり、冷蔵庫に切った野菜を保存しておきましょう。
  • あらかじめ食べる量を決めておき、食卓ではなくキッチンで取り分け、翌日のお昼用に一部を取っておく
自宅以外で食べ物の誘惑を避ける方法
  • スーパー
    買い物リストを作っておきリストにないものは買わないようにする
    唯一の例外は元々買う予定だったヘルシーな食品が安売りしていた場合です。いつも買うものでない限り"1つ買ったら1つ無料"の類のオファーにも惑わされないようにしてください。可能であれば近くにお菓子が並んでいないレジを選びましょう。
  • 職場
    ナッツ、ドライフルーツ、プロテインバーなどのヘルシーな間食をデスクに置いておく
    ヘルシーな間食を用意しておいたり、可能な範囲でお弁当を作ったりすることは誘惑に対してできる最善の防御です。
  • 外出時
    水と間食を持って出かける
    様々な場所で食べ物の誘惑に駆られたときは、そもそもなぜそこにいるのかを思い出しましょう。ガソリンスタンドに行ったらガソリンを、安売り店に行ったら目当ての品物だけを買い、ついでにお菓子を買ったりお昼を食べたりしないようにしてください。
  • レストラン
    何を食べるか決めてからレストランに行く
    そうすることでメニューの説明や日替わりメニューに左右される可能性が低くなります。食べるつもりのなかった前菜やデザートまたは大盛りの誘惑に惑わされないでください。他の人と一緒に食べる場合は、他の人の選択に左右されないよう最初に注文しましょう。

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スーザン・ボワーマン
ハーバライフ・ニュートリションの栄養トレーニングのディレクター。管理栄養士であり、スポーツ栄養学を専門とした有資格者。