なかなか思うように筋肉がつかないという悩みをよく聞きます。特に男性からよく聞く悩みですが、人はそれぞれ筋肉の形や大きさを決定する基本的な遺伝子を持って生まれていますので、ライフスタイルにおける選択によって少し変えることはできても、全ての男性が超人ハルクのような見た目になるわけではないのも事実です。生まれつき細めの体型で筋肉をつけるのを難しく感じる人も多くいます。

私からのアドバイスは元の体型を最大限に活かして筋肉を鍛え、見た目の大きさはあまり気にしないことです。動きをただ遅くするようなかさばる大きさの筋肉よりも、日常生活を向上させる強くて機能的な筋肉の方が良いと思います。

脂肪は筋肉にはならない
スポーツジムでは多くの情報を得ることができますが、中には正しくない迷信も混ざっていることがあります。筋肉質な男性が体を大きくするために「まずは大量のジャンクフードを食べそれを後で筋肉に変える」と言うことを耳にしたことがありますが、実際のところ体はそのような仕組みにはなっていません。"あなたはあなたが食べた物でできている"という言葉をを思い出してください。健康的に体重を増やし体を大きくするにはただ大量のカロリーを摂取すればいいというわけではありません。適切なタイミングで適切なカロリーを摂る必要があり、そうしないと不健康に体重が増えてしまう可能性があります。

例えば130kgのボディビルダーは何でも大量に食べていると思うかもしれませんが、彼らは平均的な男性よりも3〜4倍きつく長いトレーニングをしていることを忘れないでください。また表には見えない体の内部の健康状態は、ジャンクフードの食べすぎの代償を払っている可能性もあります。体重を増やすために食べようと思うのではなく、適量のたんぱく質を含むバランスのよい食事をとり、これからご紹介する3つのエクササイズを試してください。

筋力をつけるためのエクササイズ
時代遅れに感じるかもしれませんが筋力をつけたい場合これらの運動が効果的です。

プルアップ(懸垂)
これは最も簡単な運動の1つですが習得するのは難しいものです。アンダーハンドグリップのチンアップは上半身とコアの強さを高めるのにも効果的です。手の位置を変えるだけで、背中、肩、腕の様々な筋肉に重点を置くことができます。自分の体重だけでも十分筋肉を鍛えられますが、重りの付いたベルトを使って負荷を追加することもできます。1回もできない場合は誰かにアシストしてもらうか、ジムのアシストマシンを使いましょう。

さらに筋力をつけたい場合は様々なバリエーションのプルアップを行うのがおすすめです。プルアップバー上で両手をさらに離して配置したワイドグリップのプルアップを試してみましょう。これは背中にV字型を作るのに役立ちます。クローズグリップのチンアップは従来のプルアップよりも上腕二頭筋をより使います。コアを鍛えたい場合はレッグレイズでプルアップを行ってみましょう。体をバーまで引き上げたら、脚を床と平行になるように前に持ち上げてその後下ろします。

各ワークアウトで5セットのプルアップまたはチンアップを行いましょう。テクニックを習得できたら週を追うごとに自分の体力が向上するのを実感できると思います。

加重ランジ
これは上半身と下半身の両方の筋力をつけるための機能的で優れた運動です。加重ダンベルまたはサンドバッグを持ってランジスタイルで20歩歩きましょう。重りを下ろしてしばらく休んだらまた繰り返します。私は脚の筋力をつけるために6セットのウォーキング加重ランジを行うのが好きです。上体をまっすぐ保ち正しいフォームで行えるようにウエイトは重すぎないものを使用しましょう。

腕立て伏せ
腕立て伏せは筋力をつけるための究極の全身運動です。腕立て伏せには様々な方法があり、負荷を追加できる一方で、フィットネスに慣れていない場合は簡単な方法に変えることもできます。まずは週に3回腕立て伏せをしてみましょう。一般的には20〜30回/セットを3〜4セット行うのが妥当な回数です。

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サマンサ・クレイトン
ワールドワイド・スポーツパフォーマンス アンド フィットネスの副社長であるサマンサは、元短距離走選手であり、AFAAおよびISSAの認定トレーナーです。応用化学の学位を持ち、4人の子どもの母親でもあります。