ストレスから食べ物に走ることは多くの人が経験することだと思います。大変な一日の終わりにアイスクリームで自分を励ましたり、最悪なデートの愚痴を言いながら友人のお皿のフレンチフライをつまみ食いしたりするのは悪いことではありませんが、常にその方法で対処しているとコントロールがきかなくなります。ネガティブな気持ちになった時に食べ物に逃げている人は、少しずつその習慣を直していきましょう。

ストレスで食べてしまう理由
ストレスや感情的になった時に食べ物を口にするのは、意識的に判断している場合もありますが、大概の場合はネガティブな感情に対する無意識な反応です。何が作用するかは人によって異なりますが、何かを食べることで気持ちが和らぐのは間違いないでしょう。

ストレスによるものかどうかの識別
ストレスから食べ物を欲しているのか、それとも本当にお腹が空いているのか見分ける方法はいくつかあります。
  • ストレスによる空腹感は突然訪れる
    急にナチョスが食べたくなったりなど、ストレスによる場合は急に空腹感を感じます。その一方で身体的な空腹の場合は徐々に空腹感を感じるため、何を食べるのかじっくりと考える時間もあり、身体に良い健康的なものを選ぶこともできます。
  • ストレスによる場合は甘いもの、高脂質、高カロリーなものが欲しくなる
    ストレスによる場合、具体的に食べたいものを思い浮かべていることが多いのが特徴です。(例えば「チョコレートが食べたい」ではなく「6丁目にあるフレッズダイナーのトリプルファッジケーキが食べたい!」など)本当に身体が欲している場合は食べ物なら何でも欲しいはずです。身体的な空腹を満たすために食べ物を選ぶ場合は、ストレスからくる空腹感で食べ物を選ぶ時よりも身体に良い食事を選ぶことができるでしょう。また、身体的な空腹の場合、腹八分目まで食べることができると胃袋を充分にを満たすことができたという合図が発信され、身体は食べるのをやめます。ところがストレスによる空腹感の場合はその合図は無視されることが多く、その結果食べ過ぎてしまい後悔することになります。

ストレスによる食欲とうまく付き合う方法
  • 食べ物日記をつける
    食べ物日記をつけることは、どのようなストレスによって食欲が湧いてしまうのかを知る良い方法です。食欲が湧いた際に毎回1~10のランクでどの程度の空腹感を感じているのか記録し、併せて自分の気持ちも記録しましょう。
  • 自分の気持ちに素直になる
    感情の変化によって食べていることをまずは自覚しましょう。怒り、寂しさ、退屈などの感情は良い気分ではないかもしれませんが、その感情自体に害はありませんので無理して変えようとせず素直に受け入れてみましょう。
  • 食べないことに慣れる
    ストレスを感じた時は「今食べなかったとして、本当に問題があるか?」と自分に問いかけてみましょう。食べないことでさらにストレスを感じてしまうかもしれませんが、それもすぐに過ぎ去りますのでそれに慣れるようにしていきましょう。
  • 食べる以外の方法を見つける
    少し時間を取り、自分自身の気持ちと向き合って他の解決方法を探してください。例えば、散歩をする、音楽を聴く、瞑想をする、など食べる以外にできることをリストアップしてみましょう。
  • 悪い癖から学ぶ
    ストレスを感じた時に食べてしまう人は、その方法でしか発散できないと思い込んでいます。その他の悪い習慣も同様ですが、考える前に食べ物に手を出してしまいがちです。その習慣から学び、食べる以外の方法で発散できるように練習していきましょう。
  • 収まるのを待つ
    ストレスから食べてしまう人は、食べないとその食欲がどんどん増加してしまうのではないかと思いがちです。気持ちが収まるのを待ってみると意外と食欲も収まります。欲求のままに食べるのではなくまずは数分待つことを自分に課してみましょう。

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スーザン・ボワーマン
ハーバライフ・ニュートリションの栄養トレーニングのディレクター。管理栄養士であり、スポーツ栄養学を専門とした有資格者。