運動は好きだけど前後の食事が億劫…そんなことはありませんか?運動の効果を最大限に得るには適切な食事を適切な時間にとることが大切です。

なぜ運動前に食べることが大切なのか?

車で長旅に出かける前にはガソリンを満タンにしてから出発しますよね。あなたの身体も同じ仕組みです。身体は体内の血糖値を保つために糖をエネルギーに変換しますが、溜めてある糖は一晩もしない間になくなってしまうため、運動前のエネルギー補充が大切です。長時間の運動の前にエネルギーを蓄えることは、運動している間に空腹にならないようにする意味もあります。

運動前の理想的な食事メニュー

運動前に食事をとる際は、エネルギーとなる炭水化物を中心にして、たんぱく質や脂質は控えめにしましょう。たんぱく質は少量であれば消化をゆっくりとさせ血糖値の上昇をゆるやかにしてくれます。脂質は摂り過ぎてしまうと満腹感で動きにくい上に消化効率が落ちてしまうので控えましょう。また、食物繊維が多い食事は消化に時間がかかるため運動後にとっておきましょう。食後すぐに運動する場合は、果物や牛乳を入れて作ったプロテインドリンクなどがおすすめです。夕方の運動の場合は、お昼に通常通り食べても十分消化されています。朝運動するので朝食はあまりとりたくない場合でも、身体が受け付けるものを何か少しでも口にしておくのがよいでしょう。

タイミング

アスリートの中には厳密に食事内容とタイミングを決めている人もいますが、多くの人はそれぞれ自分に合った方法を見つければよいと思います。トレーニングの1~4時間前に、自分の体重1kg当たり1g~4gの炭水化物を摂るのが目安です。トレーニング前にどれくらい時間が空くかによって摂取できる量が変わってきます。時間が長ければ食べられる量は多くなりますが、消化しきれないような量は避けましょう。

食事量

具体的なガイドラインもありますが、実際には自分の身体と相談しながら決めるのがよいでしょう。運動前に通常通りの食事をとる人もいれば通常より軽めの人もいます。一般的に運動までの時間が長ければ長いほど食事量を多くしてもよいとされています。1時間後に身体を動かそうと思う場合の昼食は少量かつ液体に近いスムージーのようなもの、夕方に運動する場合は通常通りの栄養バランスの取れた昼食でよいでしょう。夕食前にハードな運動をする場合は果物入りのヨーグルトのような軽いものがおすすめです。

+++++++++++++++
スーザン・ボワーマン
ハーバライフ・ニュートリションの栄養トレーニングのディレクター。管理栄養士であり、スポーツ栄養学を専門とした有資格者。