日本でも様々な種類が手に入るようになったナッツバター、アメリカではキッチンの棚や冷蔵庫にピーナッツバターがよく常備してあり、90%の家庭に常にあると言われています。また一般的なアメリカ人は高校を卒業するまでの間に、平均して1,500個のピーナッツバター&ジェリーサンドイッチを食べていると推定されています。

ピーナッツバターの原料になるピーナッツ(落花生)は"ナッツ”と呼ばれていますが、実ははナッツ類ではなく豆類に入ります。ピーナッツ(種実)がなる落花生の"ナッツ"の部分は地中の殻の中で育つため、「グラウンドナッツ」や「アースナッツ」と呼ばれることもあります。ナッツバターの中で最もよく知られているのはピーナッツバターですが、アーモンド、クルミ、ピスタチオ、ソイ(大豆)、カシューナッツなどで作られたものもあり、いろいろな味の違いも楽しめます。

栄養素においてはどのナッツバターも共通してたんぱく質を多く含み、亜鉛、食物繊維、ビタミンE、葉酸、銅などを含みます。含まれる栄養素に多少の違いはあるものの、脂質と熱量においては大体同じです。一般的にサンドイッチに塗る量(約大さじ2杯)を例にそれぞれのナッツバターの特徴をご紹介しましょう。

ピーナッツバター
約大さじ2杯のピーナッツバターには8gのたんぱく質、16gの脂質(大部分が一価不飽和脂肪酸)、約200kcalの熱量が含まれます。油分が上部に分離するような自然なタイプのピーナッツバターであればピーナッツ自体に含まれる脂質と同じ構成になっていますが、分離しないタイプのものはピーナッツの油分が加工され、飽和脂肪酸の割合が高くなっています。このように加工されたピーナッツバターは何かしらの糖分が加えられていることも多いです。

アーモンドバター
アーモンドバターはピーナッツバターと同程度の熱量とたんぱく質を含みますが、飽和脂肪酸は半量になります。またピーナッツバターよりも食物繊維を50%多く含み、2倍近くのマグネシウム、2倍の銅、ほんの少し多くのカルシウムを含みます。

クルミバター
クルミは体に欠かせないオメガ3系脂肪酸であるα-リノレン酸を多く含みます。他のナッツバターに比べてわずかに多い8g(アーモンド、ピスタチオ、ピーカンナッツでは6~7g)のたんぱく質を含みます。脂質と熱量はピーナッツバターと同程度です。

ピスタチオバター
ピスタチオバターはアーモンドバターと似ています。熱量とたんぱく質はピーナッツバターと同程度ですが、飽和脂肪酸は半量となります。ピーナッツバターの2倍の銅を含み、50%多くの食物繊維を含みます。

ソイバター
ソイ"ナッツ"バターは豆類で作られていることから他と比べて少し多く(約9g)たんぱく質を含み、ピーナッツバターに比べて脂質と熱量は少なくなります。人によってはソイ"ナッツ"バターに少し苦みを感じる人もいます。ソイとピーナッツがブレンドされたものもあり、それは通常のピーナッツバターよりも少し多くのたんぱく質を含みます。

カシューバター
カシューバターはカシュー"ナッツ"(実はカシューの果物の種子)をすりつぶして作られます。カシューバターはピーナッツバターよりもわずかに多くの亜鉛を含み、約190kcalの熱量、16gの脂質、6gのたんぱく質を含みます。

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スーザン・ボワーマン
ハーバライフ・ニュートリションの栄養トレーニングのディレクター。管理栄養士であり、スポーツ栄養学を専門とした有資格者。