実はさまざまな部分に影響を与える身体の姿勢、自分は大丈夫だと思っていませんか?今日は簡単に姿勢を改善する方法をご紹介しましょう。

夕方になるにつれて前かがみな姿勢になっているのに心当たりがある人は多いかと思います。重力には逆らえないといったところでしょうか。

まっすぐ立つように子供のころ私は母からよく言われていました。常に気持ちが先急いでいたため、姿勢が前のめりだったのかもしれません。親が子供に正しい姿勢を教えようと注意するのはよくあることです。

子供のころは親に頼れば良いのですが、大人になると注意してくれる人がいなくなります。姿勢が悪いと体に余計な張りが生じ、それが結果として痛みになって表れるのはご存じでしたか?悪循環に陥っているのを筋肉の痛みで知る時もあります。日が暮れるにつれて背中が丸くなっている自覚がある人は、これからご紹介するヒントを参考に姿勢を改善しましょう。

姿勢を改善する4つのヒント

パターン1
座ったときに前かがみになり椅子に沈み込むような形になっている。

これが姿勢に悪い理由
前かがみになって肩を丸めていると、上背部の筋肉は伸び胸部の筋肉は縮んだ状態になります。この状態を続けているとやがてバランスが崩れ、上半身に痛みや不快感が生じる原因になり得ます。

改善方法
座るときは背筋を伸ばし、背中が椅子の背もたれにしっかりと支えられた状態になるようにしましょう。また可能な限り頻繁に席を立ち歩き回りましょう。1日を通して胸部の筋肉を伸ばすストレッチをするように心がけてください。

パターン2
ノートパソコンや買い物袋など荷物を持つときにいつも同じ方の肩にかけて持っている。

これが姿勢に悪い理由
人は体のどちらか一方の側をよく使いがちです。体の片側を使って重い荷物を持ち続けると筋肉にアンバランスが生じます。体勢を保つ役割を下半身が担うことから、多くの場合こうしたアンバランスは股関節周囲の筋肉に生じます。

改善方法
重い荷物を運ぶときはキャリーバッグを使い、肩に持つ荷物は軽くしましょう。または両肩に均等に荷重がかかるリュックでも良いでしょう。もしショルダーバッグしかない場合は、体の両側の筋肉を均等に使うように荷物をかける肩を頻繁に変えてください。

パターン3
目に見える部分の筋肉を鍛えることに集中していて、体勢を支える内側の筋肉を鍛えていない。
(ジムに通っている人によくあるケースです。見える部分の筋肉を鍛えるワークアウトは「バニティーワークアウト」または「ミラーワークアウト」とも呼ばれます。)

これが姿勢に悪い理由
特定の部位の筋肉だけを鍛えるとアンバランスを生むことになり得ます。特にジムに通う男性に多いのが胸部の筋肉を鍛えて脚の筋肉を忘れてしまうケースです。女性に多いのは腹筋ばかり鍛えて腰背部の筋肉を忘れてしまうケースです。

改善方法
大部分の筋肉は対になって動いています。一方の筋肉を鍛えたら、もう片方の筋肉も鍛えましょう。例えば、上半身を鍛えたら、次の日は下半身を鍛えましょう。バランスを考慮したフィットネスプログラムに一度参加してみると、姿勢を意識するのに役立つと思います。

パターン4
アクティビティレベルに合ったサポートウェアを着けていない。
(特に女性に多いのが体に合わない下着を着けているケースで、姿勢に良くない影響を及ぼし得ます。)

これが姿勢に悪い理由
特にワークアウトを行っているときにサポート機能の低いブラジャーを着けていると、上背部に痛みを引き起こしたり、胸部の筋肉を傷めたりする原因になり得ます。また胸の大きい人は前にかかる重さに対して後ろに反ろうとしすぎるあまり、腰背部に不快感が生じることもあります。

改善方法
まずはよりサポート機能の高い下着を探しましょう。次にワークアウト用にサポート機能のあるスポーツブラを探しましょう。なりたい理想のサイズではなく、自分の体のサイズに合ったものを買うようにしてください。体に合うものを見つけたら肩甲骨を後ろに引っ張るような動きのワークアウトを取り入れてみましょう。そうすることで背筋を鍛えるのに役立ちます。

どれか一つでも参考になりましたか?日常の動作は思っている以上に姿勢に影響を与えています。意識して取り組むことで少しずつ姿勢を改善していけるでしょう。

悪い姿勢による影響は歳と共に蓄積されるため、日常を送る中で自分の姿勢を意識して気に留めることが大切です。私は朝はよく背筋が伸びていますが、日が暮れるにつれて前かがみになっていたり、片側に重心が寄っていたりすることがあります。姿勢が悪くなっていることに気がついたらすぐに直すようにしています。

昔母が私に背筋を伸ばしなさいと言っていたように、今は自分の子供に同じことを言っています。「まっすぐ立ちなさい、リュックは両肩にちゃんとかけなさい、片側に重心をかけるのはやめなさい、携帯ばかり見ていないで外で遊びなさい」というのはよく言う言葉のほんの一例です。唯一言わない言葉は「貧乏ゆすりをやめなさい」で、体を動かすのは実は体がこわばらないようにするための自然な反応です。この記事を読み終えたらぜひストレッチを試してみてください。

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サマンサ・クレイトン
ワールドワイド・スポーツパフォーマンス アンド フィットネスの副社長であるサマンサは、元短距離走選手であり、AFAAおよびISSAの認定トレーナーです。応用化学の学位を持ち、4人の子どもの母親でもあります。