いつも空腹を感じているような状態では、せっかく食生活を改善しようと決めても続けることが難しくなってしまいます。空腹をコントロールするのに役立つヒントを5つご紹介しましょう。

食生活を改善しようとするときに直面する最も大きなハードルは、どうやって空腹をコントロールするかということではないでしょうか。カロリー計算や食事日記をつけるのが面倒だという人もいれば、運動する時間がないという人もいます。そんな中でも共通してよく聞くのは、空腹をコントロールできず「いつもお腹がすいている気がして耐えられない!」ということです。まず最初の一歩は本当にお腹がすいているのかどうか、自分自身で見極めることから始めましょう。

本当の空腹とは?
お腹がすいているというのは具体的にどういう状態かと聞かれたら、あなたは何と答えますか?お腹が鳴りますか?活力が低下しますか?頭がぼんやりしたり不機嫌になったりしますか?これらはどれも本当の空腹を示す一般的な例で、もし該当する場合は実際にエネルギー補給が必要です。このように感じるときは何か食べると体がそれに反応し、大抵の場合は気分が良くなります。

もし空腹以外の理由で何か食べていた場合(気持ちをただ持て余していたり、怒っていたり、落ち込んでいたりした場合)、何か食べたとしてもおそらくその気持ちは改善されないでしょう。仮に一瞬改善されたとしても、またすぐに元の気持ちに戻ってしまうでしょう。空腹は「何か食べたいと思うこと」と同じではありません。何かを食べたいと思う理由が、感情あるいはただ見た目や香りの誘惑によるものだとしたら、おそらく実際にはお腹はすいていません。何か食べたいと思う衝動を抑える方法を他に見つける必要があります。

空腹をコントロールする5つの方法
空腹のコントロールは、本当の空腹時、体が燃料を必要としているときに起こる状態(お腹が鳴ったり、活力が低下したり、不機嫌になったりすること)を抑えることを目的としています。本当に空腹であれば体は当然食べ物を欲するため、カロリー摂取を調整したい場合は空腹をうまくコントロールするコツが必要になってきます。そのヒントを5つご紹介しましょう。

たんぱく質を摂る
たんぱく質は炭水化物や脂質よりも満腹感を与えてくれるため、適度なたんぱく質をそれぞれの食事や間食で摂るようにしましょう。たんぱく質は消化管でその役割を発揮するだけでなく、脳への反応にも影響を与え、満腹感をもたらし思考をシャープにするのを助けます。

水分と食物繊維が多い食べ物を食べる
水分にも食物繊維にもカロリーはありませんが、水分と食物繊維を多く含む食べ物はかさがありお腹の中で場所をとるため、満腹感をもたらすのに役立ちます。ほとんどの野菜(でんぷん質のジャガイモ、トウモロコシ、豆類を除く)は水分と食物繊維を多く含むため、1食当たりのカロリーはとても低いです。メロンやパイナップルなどの水分の多い果物、またベリー類などの食物繊維が多い果物は、比較的低いカロリーでお腹を満たすのに役立ちます。

運動する
ちょっとした運動を行うことによって、空腹ホルモンを抑え、食欲を抑えることができます。ただ、体の活動を維持させるためには適切なエネルギー補給も必要です。中には体重を落とそうとするあまり、カロリー制限をしすぎて運動を続けるためのエネルギーがなくなってしまう人がいますが、これは努力が裏目に出てしまうケースです。また、運動するとお腹が減り食欲が増してしまうという声もよく聞きますが、それは大抵ワークアウトの前後で適切なエネルギー補給をしなかったことが原因です。

飲み物を飲む
食事をするときに飲み物を飲むと、より満腹感を感じられる場合があります。のどの渇きを空腹と間違え、体は飲み物を欲しているのに食べ物を食べてしまう人も中にはいます。水分補給をきちんとしていればそうしたことも起こりにくくなるでしょう。

少なめの食事を適度な間隔を空けて食べる
少なめの食事を数時間ごとに食べると、1日を通して血糖値の変動を穏やかに保つのに役立ちます。血糖値が急激に下がると過度な空腹を起こす要因にもなります。食事の量が少ないと次までもたないと思うかもしれませんが、数時間後にはまた食べられるとわかっていれば空腹もやり過ごしやすくなるでしょう。

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スーザン・ボワーマン
ハーバライフ・ニュートリションの栄養トレーニングのディレクター。管理栄養士であり、スポーツ栄養学を専門とした有資格者。